名残雪


ましろい梅の花びらが
名残雪のふりをして
とおく霞むまひるの月を
ただ一心にその身に浴びて
憧れは銀に燃ゆ

白くつめたい涙を
ゆっくりゆっくり手放すあなたを
涙と変わらぬおおきさで
涙よりもすこしだけゆっくりで
むげんの春をやどらせて
ただ抱きしめてみたかった

憧れは銀に燃ゆ
モノクロの水溜りにねむる